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アメリカ人との結婚の場合でもうちのサイトでさんざん言っているようにややこしくて大変なのに、相手がアメリカ人ではないがアメリカに住んでいるというということになると、それはそれはもっと過酷なことになります。相手がアメリカ人ではないというだけで想像もつかない苦痛と長期の待ち時間、別居生活を強いられる人も多く、家族を一緒に住まわせないなんて人道にもとるのでは?とまで思ってしまうほど永住権保持者との結婚、それから永住権取得は大変です。
まず、アメリカに住んでいるけれど、アメリカ人ではない相手と結婚するというのは、3種類あると思います。
1. 相手が不法滞在者
2. 相手がFビザやHビザなどの非移民ビザ保持者
3. 相手が永住権保持者取りあえず、1.の場合はもうどうしようもありませんので、自分でアメリカ滞在のステイタスを確立できない以上は、相手と一緒にアメリカに住むという選択肢を選ぶのはもうほとんど至難の業ですが(しかし、逆に自分がステイタス確立できれば、相手にも合法滞在の資格を与えられる可能性も出てきますが……まあこの辺はいろいろありますのでここでは割愛)、2.と3.の場合は実際にこれで苦労している人も多い、現実的な問題で質問も多いところです。
2.の場合は、非移民ビザには家族カテゴリーというものがありますので、FビザならF-2ビザ、HビザならH-4ビザという、配偶者がとれるビザがあります。まず、結婚したあとにこの家族カテゴリーのビザを取得すれば、アメリカで配偶者と一緒に同居することは可能です。
ただ、このビザでは就労が出来ません。つまり、一緒には住めるけど、働いてお金を得ることが出来ないのです。結婚生活を維持するには、共稼ぎをしないと厳しいとか、働きたいという希望があるときは、この家族カテゴリーのビザでは困りますね。でも、実際問題として、日本からアメリカに結婚を期に移住する、というような状況では、この家族カテゴリーのビザしか取れないです。働きたいときは、Hビザのような就労可能なビザを自分の力で取る必要があります。つまり、配偶者の家族としてのアメリカ滞在ステイタスではなく、自分自身でアメリカ滞在可能なステイタスを手に入れるわけですね。もちろんこれは非常に厳しい狭き門ですが。
また、結婚したあとに、夫婦のどちらかが永住権を取得した場合、夫婦両方に永住権が下ります。子供がいれば、子供にも永住権が下ります。つまり、婚約者が永住権を取る前に結婚しておけば、自動的に家族みんな永住権保持者になれるわけです。婚約者が永住権の面接になる前に法的に結婚しておきましょう*。ここを勘違いして、彼が永住権を取ってから結婚しましょう、と思っていると、次に説明するドツボにはまることになります。
*もし婚約者が、「アメリカ市民である親を通して永住権申請をしている」という場合は、子供が未婚であること、という条件で待ち時間が、既婚の子供よりも短くなっているんで(未婚の子供の方が、既婚の子供よりも優先順位が上なんです。そもそも、既婚の子供の場合は、途方もない待ち時間があります)、この場合は先に結婚が出来ない。ということになります。つまり、非常に大変です。
さて、一番問題の多い3.の、相手が永住権保持者の場合。これはなんと、永住権保持者の法的な配偶者となっても、アメリカからはいかなる滞在ステイタスも与えられないのです。アメリカ市民の法的な配偶者になれば、すぐに移民ビザも下りるし、永住権を申請した場合はすぐには下りなくても、「永住権申請中」という特殊合法ステイタスを与えられて、アメリカにいる分には合法でいられるのと全く状況は違います。
永住権保持者の配偶者になっても、移民ビザもすぐには下りず、アメリカで永住権を申請しようにも合法ステイタスがないので、アメリカに住むことが出来ません。さらに永住権保持者は、アメリカを留守にすると永住権がキャンセルされますから、アメリカを離れるわけにはいきません。「私はアメリカにはいられないし、あの人はアメリカを離れられない」つまり自分の配偶者と同居も出来ないのです。
相手が永住権保持者の場合でも、その永住権保持者がスポンサーになっての、結婚を通しての永住権の申請は出来ることになっています。ところが、申請の受理がアメリカ市民の場合は待ち時間なしで受け付けてもらえるのに対して、永住権保持者の場合は最低4年待ち、という条件があります。
そして、その最低4年という待ち時間の間はステイタスがでませんので、日本人配偶者はアメリカに滞在することが出来ません。国外(自国)待機、という形になります(注:1998年1月14日以前にファイルした人は、罰金1000ドルを支払うことによってそのままアメリカに滞在できるということになっていますが、移民法改正によりルールが変わりました。1998年1月14日以降にファイルした/する場合は、国外待機になります)。4年後にやっと待ち時間が終わって処理がはじまっても、永住権保持者の配偶者に対する永住権の年間発給量が決まっているため、何年待てば手に入るのかは、わかりません。だいたい今の状況で5年くらいを覚悟しておかないといけないかも知れません。
新婚なのに5年も別居結婚……しかも、相手に会いに行くのにアメリカに行くにも、ビザ免除を使用して観光と偽って行くしかなく、これは何回もやっているうちに「アメリカに頻繁に来すぎている」と止められる可能性も大です。正直に「永住している配偶者に会いに行く」と言って通してもらえるのかどうか……これは不法滞在する可能性が高いということで、入国拒否されます。納得いかないところですが。よっぽどいい入国審査官に当たれば通れるでしょうが、毎回賭けをする様な気分もたまりません。
つまり、永住権保持者の婚約者とともにアメリカに住む予定があっても、結婚したら即同居できて、アメリカ移住できる!というものでは全くないわけです。こまめに会いにいくにしても、そのうち移民法という壁に阻まれて会えなくなる可能性もあります。何とかしてうまいこと出来ないか、とか、弁護士に言えばなんとかなるか?などと思ってもなんともなりません。これが事実です。
で、そういう場合の一番の早道は、相手にアメリカ市民権を取ってもらうことなのです。そうすれば、うちのHPを参考にして一カ月で移民ビザを取る!というのも可能です。市民権取得も時間がかかりますが、だいたい2年くらい、5〜7年当てどもなく待つよりは、市民権取得→移民ビザ申請が一番確実で速いです。
また、相手が市民権取得をする資格がまだない場合ですが、これは大変残念ですが、待つしかありません。永住権を取得してから、5年以上経っていないと市民権を申請できないのです。永住権を取ったばかりの人との結婚の場合、相手が市民権をとるのが早いか、ずっと待つほうが早いか分かりませんので、両方の可能性を考えて永住権保持者として配偶者の永住権も申請し、さらに市民権が無事に取れるように準備を進めることになりましょう。
また、相手が市民権をとるまでの間にしろ、自国待機と言われている間にしろ、自分で別にアメリカ滞在のステイタスを保持すれば、同居することはできます。もしも可能性があるなら、自分でなんらかのビザを取ることをお勧めします。就労ビザなどが取れればベストです。また、学生ビザなどは、「移住の意志がある」と見なされたら下りませんので、結婚してから申請したら下りない可能性が非常に高いです。取るなら結婚する前、アメリカに婚約者がいるなどということは絶対に言ってはいけません。また、学生ビザでアメリカ滞在する場合は、きちんと学校にフルタイムで通う必要があり、学費もかかりますのでご注意。
ヌここで、永住権保持者のNさんと結婚したTさん(Nさんのだんなさま)の苦労と、Tさんの永住権のために、アメリカ市民権を取るまでに辛酸をなめつくしたNさんの苦労談
ヌ更に詳しくは、こちらの素晴らしい国籍についてのレポートもお読みください。ドイツ人の婚約者をもつえっちゃんの国籍レポート
かなり昔に請願して、いまだ順番待ちをしている人の中には、Vビザが当てはまる人がいるかも知れません。Vビザは2000年12月21日にクリントン大統領のサインにより作られたのですが、これは恒久的なものではなく、あくまでも「長期待っている人達のための救済措置」のようなものです。Vビザの発給は「2000年の12月21日以前に、永住権保持者が家族の為に永住権の請願を既にしており」かつ「現在までで請願してから3年以上が待っている人」という条件を満たしている人が対象になります。
つまり、今永住権保持者と結婚する人や、昔に結婚したけど永住権の請願をしていない人(もしくは待ち時間が3年に満たない人)は、対象にはなりません。また、対象になるかもしれないと思われる方は、速やかに移民弁護士に相談して、どのような手続きをすべきか指示を受けてください。