名前編

アメリカは名前について、結構いいかげんです。名前を自由に変えることもできるし、ファミリーネームだって変えられちゃう。それは、国民総背番号制のせいだ、という気もしますが、移民の国だから、っていうのも大きいんじゃないかな、と思います。というか、移民の国だからこそ、背番号制が開発された、と(この辺調べないで適当に話しています。信じないでください)。

日本は、かなりアメリカに迎合しているというか(言い方悪いけど)、日本語の表記ってローマ字でできるようになってるじゃないですか。例のヘボン式っていうやつですよね。だから、例えば、「椎名」っていう人はいくら発音が「Shena」であっても、正しくは「Shiina」で、「堀井」っていう人は「Holly」じゃなくて「Horii」ですよね。

こういうヘボン式つづりをアメリカ人に読ませてもちゃんと発音するか分からないけど。マツダがMAZDAって会社の名前つづってて、それだとマツダ、っていうのに近い発音になるけど、ヘボン式でMatsudaとつづってもマツダとは読んでもらえないだろう・・・マットスウダ、みたいになるのか?

けど、すべての国がこうやって、自国の読み方を標準の英語表記ができるようにしてる訳じゃないみたいです。逆に考えると分かるけど、アメリカ人は自国の英語読みの名前をどうやって日本語表記するか、っていうのの標準がないですよね。ケビン・コスナーなのか、ケビン・コストナーなのか、はたまたケヴィン・コストナーなのか・・・

このように標準の英語表記のない国からの移民の人達って、その時担当した役所の人次第でつづりが違ってきちゃうようです。たとえばアラビア語やヘブライ語は、標準英語表記の規則がないそうで、うちの同僚の中近東からの人は、家族ではつづりが一緒でも、いとことかになると同じファミリーネームなのに違うつづりになってたりするそうです。

で、アメリカは日本と比較にならないくらい移民が多いから、すべての国の名前の習慣を理解して、いちいち英語表記の規則を作って登録していてもきりがないから、アメリカ風(というか、イギリス風か?)に名前を変えるにしろ、アメリカだけで使ってて自国ではまた違ってるにしろ、あなたがそう言うならそれで構わない、という態度になったんじゃないですかね(想像ですが)。あなたの名前は、123-23-6789であって、ジョンソンでもモハメッドでも構わない、と。

アメリカ名の日本語表記で思い出しましたが、仕事で名刺の翻訳なんかを頼まれると、困るときが良くあります。ジョンソンやスミスみたいにありふれた名前なら、翻訳小説にでてくる登場人物の名前を思い出しながら、翻訳家先生方のする翻訳にあわせます。たとえば、「Michael」だったら、どんなに「マイクォー」の方が実際の発音に近くても、「マイケル」って訳します。

けど、聞いたことのないような名前+日本語にしにくい発音のときはほんとに困ります。日本語の発音にない音が入ってると、なるべく近い物にしないといけない。だって、日本の取引先の方は、それを見て発音するわけでしょ、名刺の主の名前を。一回「この名刺を渡したら、相手の日本人が僕の名前を正しく呼んでくれない、翻訳が間違ってるのじゃないかと思うので確認してくれ」とクレームが付いたことがありましたが、その人の名前、ちょっと日本人には正しく発音するのは無理よ、っていう名前でしたね。

余談ですが、こっちで知り合いになった、ガーナの王族かなんかの人のパスポートを見せてもらったら、名前がすごいの。6行くらいにわたってずらずらーと書いてあって、内容を聞くと、どういう風に王族なのか、どこで何曜日に生まれたのか、誰が親なのか、などというのが名前を見るだけで分かるようになっているとか。けど、アメリカではアメリカ名を使っていましたよ。だいたい、あの名前を呼べといわれても覚えられないですよ。地元じゃ、どう呼ばれているの?って聞いたら、彼曰く、地元では一般民とは話さないので、名前を呼ばれることはないとか。実はすごい人だったんだ・・・


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