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9/24/99 の続き
とりあえずぱたチームの三人はなんとかシカゴ美術館にたどり着いた。しかし裏口から入ったという悲しい私たち。っていうか、駐車場が裏にあるから、そっちから歩いてくる人はみんな裏から入ることになるのでは?と思うが。みささんやあこさんから「正面にはでかいライオンが二匹いる」と聞いていたが、入ったときは確認できなかった。
ほいで美術館に入る。入場料は「ドネーション(寄付)」っていうことなので、絶対に払えとかそういうものではないのだが、払わないではいるのは悪人な気がするので払う(そ、それにしても、裏口から入って寄付金を出すのか・・・なんかすごい)。三人の中で学生なのはあれっくすだけなのに、あれっくすがまとめてチケット買ったら、全部学生料金になった。あれっくすも学生証は特に見せてなかった。そんなもんか。
で、美術館に入れば、もちろん「あれっくす☆はうはう*・ショー」がはじまる。
*はうはうっていうのは、自己紹介にもちょろっと書いてありますが、ぱたの造語で、しゃべっているうちに興奮して止まらなくなること。子犬と遊んでいるときに、棒とかヒモとか取り合いすると、子犬が興奮して「はうぅぅ〜はうぅぅ〜」ってうなりながら、もう他のものは全く見えない!今僕はこの棒に全神経を集中しているの!っていう感じになるじゃあないですか。なんか、そういう状態に似てるから私は「はうはう状態」と名付けて愛用しているのですが(自分がそういう状態によくなるので)。何がはうはうかって、あれっくすは今哲学科に行ってるけど、大学の学部の三年生までは芸術学部にいて絵を描いてたのだね。3年になって哲学に専攻を変えるってのもすごい(そのせいで卒業まで5年かかっている・・・)。アメリカだからできる技。でもどうせ専攻を変えるなら、もっと役に立つ学部に行けよ〜、と私はその話を聞いたときに思ったのだが。
ま、それはどうでもいいんだけど、とにかくあれっくすと一緒に美術館に行くと、「もうええっちゅ〜の!」というくらい語る。語る。語る。私もあれっくすと何回も美術館に行ったけど、始めのうちは「物知りだなあ、さすが芸術学部だっただけあるなあ」と思っていたのですが、だんだん「よくもまあこんなに語れるなあ、口疲れないかなあ」にかわり、そのうち聞いてるふりしながら別のこと考えてたりして・・・(鬼)。最近はぱたもあれっくすがはうはうモード突入チャージ状態になっているのが分かるようになり、気配を察知すると、すすすーと別のコーナーに行っちゃったりしている。
彼は、一人で見に行けばおとなしく見てるだけなんだけど(らしい。確認はしたことない)、誰かが周りにいると、つい説明したくなるらしい。質問なんかされると、聞かれたことの10倍くらい答えたくなるらしい。
結婚する前は、ウブだった私は気を使って自分からいろいろ質問してしまい、「バンゴーってなに?」と内心思いながらさらに質問することも叶わず、ふーん、なんて分かったふりをしてしまったことがあるのだ。その時、しばらく続きを見てて「ああ、これってゴッホね!この絵は有名だよね!」などとあれっくすに話しかけ、「だからその話をさっきからずっとしてたのに・・・」と呆然と見つめられたこともあり(アメリカではゴッホのことを、vonから続けてバンゴーと発音するとその時はじめて知った)。
おかげで全く美術の素養のなかった私も啓発されて、ちょっとは「ああこれが彼の言ってたあれね」なんて分かるようになったけど、シカゴ美術館に行くに当たって、新しい美術館でまたはうはうショーに出席するのね、私・・・とちょっとだけ思っていたのです。
ところがー、今回は!はるちゃんがいるじゃあないですか。今回の犠牲者ははるちゃんね!私は遠くで見守ることにしよう、と心に決める。はるちゃんもアメリカの大学院でグラフィックでマスター取ってるくらいの芸術家肌だから、きっと楽しく過ごせるだろう、むふふ。と。
時間がとにかく三時間くらいしかないので、全部回るのは無理だから、印象派と、建築と、あれとこれだけ見よう、みたいな感じで絞って見に行く。最初に印象派や!って思ってたんだけど、あれっくすが「日本美術の部屋」を見つけてしまい、「ねえ、ここ見て来てもいい・・・?」と流し目。じゃあ、私らトイレ行ってくるから、その間に見てれば?などという無慈悲なことを言うはるちゃん&ぱた。まあ、あとから追い付くからーと言ってトイレに行った後日本美術のお部屋に二人でゴー。
あれっくすを見つけて、ヤッホーと手を振ったあと、はるちゃんと二人で、せっかく入ったから見てから出よう、と、そこにあった浮世絵を見ながら、ちょっと歩き回った。で・・・
や、やられてしまった・・・「この人は遊女だけど、こっちの人は芸者なんだよ〜」とふとはるちゃんに話しかけたところ「遊女と芸者って違うの?」とはるちゃんに無邪気に質問された。「そうそう、遊女って言うのはねえ、花魁とかって呼ばれてて〜・・・」とはるちゃんに小声で話しだした。・・・しばらくして気が付く。
ぱた@はうはうモード。
自分で自覚しただけではなく、ふと周りを見ると、あれっくすが吹きだしそうな顔でこっちを見てて、それに気が付いた私はしまった見つかったか・・・!と思う。あれっくすにやにやしながら「誰がはうはうになるからダメだって?自分のこと言ってるの?」と後ろからささやく。きゃー、不覚だったぞ!
はるちゃんに慌てて「あ、ごめん・・・つい夢中になっちゃって」と謝る(非常に恥ずかしい)。はるちゃん「ええ、大丈夫やよ、勉強になったし」などとフォローしてくれたが、あと三カ月でY2Kのアメリカにいて、遊女と芸者について延々演説されても困るわな(もしかしたらはるちゃん聞いてるふりして「今日のご飯何かなー」とか思ってたりして・・・ってぱたじゃないけど)。
で、そのあとは予定通り印象派を見る。はるちゃんはモネが好きだそうで、あれっくすも予定通りモネについて、はるちゃんに一生懸命語っていた。そのあと、自分の好きな画家についても語ってたりと、はるちゃんはびっちりつかまっていた。私は二人よりもちょっと先に行って一人で鑑賞し、二人の姿が見えるとすすすーと次の部屋に行って逃げ回っていた。
はるちゃんかわいそうに。ぱた夫婦に三時間ばっちり講義を受けたのね・・・
あ、でも私もモネの絵を見ながら、モネのその絵にまつわる興味深い話をはるちゃんから聞いた。なんか、やっぱりよく知っている人から説明を聞きながら絵を見るのは、全くなんにも分からずに見るよりは遥かにいいのは間違いない。あれっくすのはうはうも、「まーた始まった」とか言いながら、私は結構勉強になってたんだな。あれっくすよケナしてごめん。
ま、そんな訳で、見たいとこだけ見て、お土産屋さんでちょっとお買い物。ちょっと時間が余ったので、ペーパーウェイトとか家具とか置いてあるところもぐるっと回って見てくる。家具が展示してある場所では家具屋に行ったノリでつい、どんなクッションの具合かな?と触ってしまって守衛さんに叱られる。ははは。
で、もう4:30だから出ようか〜、と正面のライオンのある階段のところに出る。思ったよりも寒くなくて、岡ガさんチームが来るまでライオンの前で写真撮ったりして時間を潰す。で、4:30をちょっと過ぎたくらいに岡ガさん夫婦、ちえさん登場。はるちゃん以外は全員以前に一回会ったことがあるので、「いやーん久し振りぃ〜」(←黄色い声で)
ミセス岡ガさんからぼちぼち話を聞くと、岡ガさんチームは大変なことになっていたらしいのだ。まず、シカゴのオヘア空港を下りたって、いろいろあってやっとレンタカーを借り、いざホテルへゴー!と運転しだしたのだが、別のRaddison Hotelのサインが先に見えてしまって、間違ってそのホテルに行ってしまったそうな。で、そこじゃない!と分かって、また延々宿泊先のホテルを探して運転し・・・やっとホテルについて、早朝からずっと待っていたちえさんをピックアップして美術館に向かったそうなのだが・・・何があったかは大体想像がつくけど、美術館に付いたのは閉館時間の直前、岡ガチーム三人が見たのは「お土産屋のみ」だったらしい。ご愁傷様。
で、手早くさっきみささんから聞いてメモを取った「グースアイランドブリュワリー」への行き道を、読めるように書き直してミセス岡ガさんに渡し(うっかり「North Ave. 左」とか「○○Ave. 右」は日本語で書いてしまっていたので、ミセス岡ガさんには「ここ読めなーい」と突っ込まれる)、それに従ってバーまで個々の車で別々に行くことに。
岡ガさん達は美術館の裏に路駐してきたらしいのだが、私たちはとおおおおい駐車場に停めたので、歩いて戻らないといけない。岡ガさん達よりも時間かかってるというのに、途中で横切った公園で、この鳥はスズメ?なんて議論したり、やらせの写真を撮ったり、リスを観察したりしたせいですっかり時間がかかる。
ちなみに、そのかわいいリスがいたすぐそばに、熱烈なカップル(多分日本人)がいて、木の陰でキスしていた。私たちお間抜け三人組が、「見て見てこのリスかわいい〜!」と叫んでいても、全く二人の世界でキスし続けていた。ぱたはウブな中学生のように、リスを見てるふりしてそのカップルをも観察してしまった。
とりあえずリスの観察にも飽きて駐車場に入ることに。地下駐車場だから、でてきた出口から入らねば。
案の定あれっくすの方向音痴炸裂。あれっくす「この入り口から来たんだよね?」と全然違う出入り口を指さす。「違うよ〜、向こうだよ〜」と言ってもすぐには信じない。でてきた場所しっかり覚えててよかった。予感がしたんだよな。前日ブレアーウィッチプロジェクト状態で迷ったんだから、もうこれ以上迷うわけにはいかない!の決意のぱた。
で、今度は車をすんなり見つけて、一路グースアイランドブリュワリーへ。
ちなみに同じころ、岡ガさんチームは路駐していた車をもうちょっとで牽引されるところだったらしいです。それにしてもドラマチックな私たち。