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掲示板で、名前についてのご質問が多いようなので、まとめてみます。
まず、国際結婚をすると、名前ってどうしたらいいの?というのは結構早いうちにでてくる疑問だと思います。日本人同士だと、どっちかが(多くが妻)改姓して同一戸籍に入るけど、国際結婚の時はどうなるんだろう?って思いますよね。そして、該当する役所なんかに相談しても、届け出の紙をくれるだけで、どうするのが一番いいのか?というのは、「好きなようにしたらいいですよ」ってな感じで、あまり教えてもらえないと思います。
どちらにしろ、名前の選択は本当に好きなようにしたらいいんですよ。個人の趣味もありますので、最終的には好みの問題とも言えますが、安易に改姓/改姓しないを選択して、あとからしまった・・・と思うくらいなら、先に仕組みを知りたいのが人情だと思います。というわけで。
◆ まず、氏名というのは、日本人的には「戸籍の名前」がそれにあたります。通称を使っている人ももちろんいますが、公式な書類では、戸籍の氏名が日本人の氏名と言えます。
ところが、アメリカにはこういった戸籍というものがありませんので、公式の名前と言っても、「これが公式名!」っていうのはない人もいて、強いて言えば、ソーシャルセキュリティナンバー(SSN)の番号かと思ってしまうくらいです。運転免許、出生証明、パスポート、銀行の名義、みんななーんだか違った名前・・・っていう人もいたりします。まあ、その中でも、一応SSNが本人を表すものですので、そのSSNが載っているソーシャルセキュリティカードに書かれている名前が、アメリカの公式名だと言えるかもしれません。
つまり、アメリカで正式に名乗る名前というのは、SSカードに書かれている名前になります。
そこで、日本人が国際結婚してアメリカに行き、そこでSSNを取得する場合ですが、その時は、特に「日本の戸籍名と同じにしなさい」というルールはありません。アメリカ人と結婚していて、配偶者の姓がこれだからこっちの姓にします、といえば、あっさりアメリカの姓でSSカードを作ってくれます(もちろんSSNを取るには、有効ビザや婚姻証明が必要なので、そういった書類を持っていくことは必要ですが)。また、複合氏(二人の姓をハイフンでつないだもの)にすることもできます。
それから、留学や駐在などで、既にSSNを取ったことがある人でも、必要書類を揃えてSSオフィスに出向いて申し込めば、同じように簡単に姓を変更してくれます。
つまり、アメリカでは案外簡単にアメリカ姓を名乗れるようになるわけです。結婚してしばらく経ってから変更しても受け付けてもらえますし。そして、そのために日本の戸籍の姓を変えたりする必要はないわけです。
◆ そこで、結婚してこれからアメリカに永住される場合は、姓をどうするか?という話になりますが、おおまかに言えば次の選択があります。
1. 日本の戸籍上もアメリカ姓に改姓してしまう。
2. 日本の戸籍はそのままにしておき、アメリカではアメリカ姓を名乗る。
3. 全く改姓などはせず、アメリカでも日本でも日本姓を名乗る。まず、日本の戸籍上もアメリカ姓に改姓してしまう1. の場合の手続きですが、この場合は、「外国人との婚姻による氏の変更届」を出すことによって、改姓することが出来ます。
これは結婚してから6ヵ月以内であれば、家庭裁判所の許可なしに最寄りの市(区)役所、日本総領事館などで姓を変更することが出来ます。6ヵ月を過ぎた場合は、日本の家庭裁判所にて氏の変更を申し立て、裁判所の許可を取る必要があります。許可が下りたら、その許可をもって役所に姓の変更に出向きます。
役所にて変更できる姓は、アメリカ人の場合は「配偶者の姓をカタカナで表したもの」になります。家裁で許可を取る場合も、特に申し立てないかぎりカタカナです。戸籍にはアメリカ姓・名の順番で記載されます。例えば「Smith 花子」には出来ません。「スミス 花子」になります。また、戸籍上は、ミドルネームはつけられません。
また、配偶者が日系アメリカ人などの場合は、そのまま結婚して改姓すればカタカナ姓になります(「ハヤシ花子」のようになります)それを、漢字の姓にしたい場合(「ハヤシ 花子」→「林 花子」)は、家裁へ申し立てる必要があります。これは、その配偶者の旧の戸籍や、祖父母、父母、親戚などの戸籍が日本に残っていて、元の姓がその漢字であることを証明できると許可が下りる可能性は高いです。
また、国情により、夫の姓に接尾語をつけた姓を名乗らないといけない、または夫のファーストネームの一部を姓に含まなければいけない、などのルールを主張して、家庭裁判所にて許可された例もあるようです。また、国によってひらがなや漢字を使用できる場合もあります。他にも、家庭裁判所の許可を得て、日本の戸籍上も複合氏(夫婦の姓をつないだもの)を認めてもらった方もいるそうです。
また、戸籍上の姓を変更した場合は、パスポートの氏名も変更する必要がでてきます。この手続きは、日本総領事館か日本にある旅券センターで出来ます。ここは、日本人同士の結婚と同じように、改姓した際の記載事項変更、もしくは新規発給という形になります。
また、移民ビザについても、改姓した場合は新姓で申し込む必要が出てきます。すでに旧姓でうっかり申し込んでしまった場合は、面接の時に新旧両方のパスポートをも持参して、ビザは新姓で出してくれるように頼みましょう。
次に、日本の戸籍はそのままにしておき、アメリカではアメリカ姓を名乗る2.の場合(配偶者のアメリカ姓だけではなく、ハイフンでつないだ複合氏などを選ぶことももちろんできます)ですが、日本の戸籍はそのままで構いません。ただ、その後のアメリカで名乗る名前を決める部分で、ここでも二通りの違いがあります。←ああ、ややこしくなってきた〜!と投げ出さないで、頑張って読んでください・・・書いてる方もだんだん混乱してきそうになります。
2-1. すべてのIDに載せる名前を統一する。
2-2. 多少食い違いがあっても気にしない。というものです。今からアメリカ移住する、これからビザの申請をするという場合でしたら、2-1.の全部統一に始めからしておけば楽ですが、今まで留学していたとか働いていたとかで、既に旧姓のIDなどを持っている場合ですと、2-2.の多少食い違いがでてくる、という場合も発生します。また、この多少食い違いがある場合ですが、アメリカでは全然問題なしなので、神経質に統一したい!と思わないのなら、そのままでも全然問題ありません。
あ、また、戸籍の改姓のところで1.の場合を選んで戸籍上もアメリカ姓に改姓しても、アメリカ国内ではミドルに旧姓を使ったり、複合氏にしたりできますし、旧姓でIDを持っているなどの場合に、面倒だからそのままにしている人もいますので(私だ)、1.の場合でも、
1-1. すべてのIDに載せる名前を統一する。
1-2. 多少食い違いがあっても気にしない。
という場合分けはできます。もうそこまでしていると訳がわからなくなるのでしませんが。2-1.の場合は、うちのサイトに繰り返し書いてあるように、移民ビザ請願の時からアメリカで名乗る姓を書くようにしていれば、GCにもその姓名が載りますし、全てのIDは統一されます。
2-2.の場合は、例えばGCはもう旧姓で申請しちゃったからそのままにして、でもSSNはアメリカ姓にしといて、ミドルに旧姓入れて、それで免許取ったから免許もそっちになったわ、パスポートも一応カッコでアメリカ姓入れとこうかしら、みたいに気楽に考えていればそうなるでしょう。ちなみに、GCの姓の変更は、いったんカードが発行された後となっては非常〜に面倒な手続きを経ないといけませんので、あえていじらないことをお勧めします。GCに載っている名前などは、アメリカ生活上特に必要なことはありませんし、アメリカ入国の際も、パスポートには日本姓が記載されているので、もちろん問題なく通れます。
最後に全く改姓などはせず、アメリカでも日本でも日本姓を名乗る3.の場合ですが、これは、戸籍もパスポートもSSカードもなんにもいじらなくていいですね。そのままにしておけばいいでしょう。アメリカでは、夫婦別姓であってもそんなに不便なことはないと思います。ただ、男女平等を先頭切って推進する国のようなイメージのあるアメリカですが、やっぱり「妻が夫の姓を名乗らないなんて変だ」「君はMrs. Smithだろ!何で旧姓を使うのか?愛してないのか?」などと思ってしまう男性は少なくないようですよ。
それから、例えば、オフィシャルな書類は日本姓を使用するけど、他は混乱を避けるために通称で配偶者の姓を使用、というのでもいいわけです。世界中では、韓国や中国などのように、結婚後も別姓なのが習慣上も法律的にも当たり前、というところも沢山あります。そのような文化背景の人たちはこのようにしている場合が少なくないので、決して「別姓にしたら余計ややこしいかも」って言うことはないと思います。
また、これを選んだから未来永劫ずっと別姓のままでなくてはいけないことはありません。途中で気が変わったら、姓を変更することはいくらでもできます。
名前のことは、日本はかなりきちんと管理されていますので、アメリカのこういうところは日本人から見ると信じられませんが、アメリカで生活をしていくにつれて、あまり名前に神経質になる必要がないとわかってくると思います。移住する前はとっても神経質に名前について質問してくる方は多いですが、いったんアメリカに来てみると「なーんだ」となるみたいですから、あまり悩まないように。
また、氏名変更に関係するパスポートの取り扱いについては、こちらのページを読んでください。
◆ さて、ここまでのことは分かった!でも実際どうするのがいいんだろう?皆さんはどうしてます?メリットとデメリットは??という疑問も生じてくると思いますし、実際この部分の質問も大変多いです。→続き